2012/09/30

ミニ - 標準 変換プラグ Victor AP-113A

ステレオミニプラグ(3.5mm)をステレオ標準プラグ(6.3mm)へ変換するプラグ。持っているヘッドフォンがすべてステレオミニプラグなので、ミキサーなどの標準プラグの機器につなぐときには変換プラグが必須。

写真は現在所有している変換プラグ。すべて日本製。他にもあったのだが、使い物にならないものは捨ててしまった。
今までは、上から3番目のSONYの変換プラグで満足していたのだが、条件によっては音のビビリが気になり出したので、一番上のVictor AP-113Aを新たに買ってみた。

ステレオ標準プラグ(フォーンプラグ phone plug)について


チップ (T) 左チャンネル 径約6.0mm(実測)
リング (R) 右チャンネル 径約6.2mm(実測)
スリーブ (S) アース 径6.35mm (1/4inch)
という構成になっている。リングとチップはスリーブよりも若干細く作られている。それぞれを絶縁する緑色のプラスチックは絶縁リングという。
標準プラグの直径は6.3mmと書かれている場合が多い。EIAの規格としては1/4インチのようなので、ミリにすると6.35mmだが、ミリで記載されている資料は6.3mmとあったりする。実測してみると、6.3から6.35mmの間で各社バラバラという印象。黒い軸の変換プラグやVictorは6.3mm。SONYは6.35mmをギリギリ切るぐらいでやや大きめ。カナレはかなり微妙で実測で6.325mmか? もうノギスでの実測では限界だわ。めっきの厚みも影響するので、メーカーというか、ロッドで変わってくるかもしれない。こうなるとジャックとプラグの相性が当然あるので、無難なのは同一メーカーということになる。

各変換プラグの構造について

改めて所有している変換プラグを眺めてみると、ステレオミニジャックの構造に違いがあり、それがビビリの差になっているようだ。一方、標準プラグ部は、強い圧力で接触することもあり、どれも問題なし。耐久性と信頼性が求められる業務用では標準プラグしか考えられないわけで、やっぱり弱弱しいミニプラグのトラブルには、うんざりしてしまう。でも本格的な機材を使う気もないし、PCにしても、ポータブル機器にしても、すべてミニプラグなわけで、ある意味諦めている。よく出来た変換プラグがあれば、それでOKとしたい。

黒い変換プラグ


まず黒い2つの変換プラグの構造はどちらもLRの接点が板バネになっている普通の構造。アース部は特に何もなく、必ず接するから問題ないということなのだろう。確かに通常の音源でボリュームが低ければ問題は出ないのだが、音量を上げ、ある周波数になるとビリビリと鳴ってしまう。とくにエレクトリックギターをミキサーに直挿しでモニターすると、ひどいことになってしまう。周波数によって、一時的にアースが浮くのが原因のようだ。ちなみに材料は鉄かな。磁石にくっつく。標準的な変換プラグではあるのだが、用途によっては使い物にならない。

SONYの変換プラグ


上の黒に比べるとワンランク上の完成度。構造はアース部は3つの爪があり、必ず一定圧で接触している。LR部は、2つの板バネで2重で接触している。かなり安心感のある構造だ。その効果もあって、エレクトリックギターでも大きなビビリは起きない。材は不明だが、磁石に付かないので、ノイズへの配慮だろう。いろいろ考えられている。

SONYの変換プラグ Z900専用


SONYのヘッドフォンSONY Z900に付属していた変換プラグで、ねじ式になっているため、他のミニプラグを挿すことは出来ない。専用設計だけあって、構造が他とは違う。アースはねじ込み式なので確実に接触している。リング(R)は2つの爪で接触している。チップ(L)の接触部分の構造は特殊で、円筒に4つの切り込みが入っていて、チップを差し込んでいくと、圧力で広がって行く仕組みになっている。これも確実な接触を実現している。実際Z900に付けると、標準プラグと同じ感覚で扱える。当然ビビリなどは一切なし。圧倒的に優れてるが、Z900専用なのでどうしようもない。

Victor AP-113A 変換プラグ

今回買ったVictor AP-113A(430円)



アース部が上図のようにコイルばねによって、がっちりと接触するようになっている。ミニプラグを入れると、コイルばねが広げられる仕組み。接触圧はSONY以上。LRもSONYと同じで2重で接触している。かなりがっちり接続され、まったくガタはない。これなら多少引っ張っても音が途切れそうもない。抜き差しを考えると、固すぎるぐらいだが、これぐらいでないと逆に不安だ。この変換プラグを装着して、機器との抜き差しを行うと、標準プラグ部から抜けて、変換プラグとミニプラグはがっちり固定されたまま。音はビビリなど微塵もなく期待以上の働きを示した。

他の特長としては、非磁性体で作られているので、ノイズへの配慮が伺える。また最近では珍しくなってしまった日本製でもある。手元に届くまでは中国製かと思っていた。メーカーは、もっと日本製をアピールすべきだよ。でも日本製を強調すると、逆に中国製の多さが目立ってしまって、さらに年々増え続けて行く中国製という具合で、結局よい印象は生まれないということか・・・

スリーブとリングの間の緑色の絶縁リングが他に比べてすごく細い。必要最小限にしているという印象で好感が持てる。 下写真はcanare F12に交換したヘッドフォン SONY MDR-CD900ST。そこに変換プラグVictor AP-113Aを挿したところ。 見た目も違和感がなく、普通の標準プラグのように見える。また重量バランスも問題なく、機器に負担をかけることもなく普通に使える。

抜いたところ。

Victorの変換プラグにはAP-113Aと同じ形で、金めっきのAP-301HF(840円)もあった。価格は倍近い。個人的に金めっきのありがたみは感じないのでAP-113Aを選択した。金は本来経年変化がほとんど起きないので、曇ったり錆びたりしないのだが、実際には、金めっきが薄すぎるために、曇ってくるし、磨くと簡単に剥がれてしまう。もっとひどいと、下地が錆びて浮いてきてしまう。結局10年も使っていると、下地のめっき色が出て、本当に金めっき?という感じになってしまう。ということで、プラグのメンテをしっかりしていれば、金めっきの必要性はないと考えている。下はSONY ヘッドフォンのMDR-Z900のプラグ部分。接触する部分の金めっきはなくなっている。

下の変換プラグ(標準プラグからミニプラグ)はVictor製で金めっき処理がされている。20年近く前に購入したものだと思うが、先端は金めっき?という姿に変貌してしまった。


めっきは曇る

プラグのメンテを怠っていると必ず曇るので、接点のメンテは欠かせない。曇ってくると、音が途切れたりするので不快。でもちゃんとメンテしていない人って意外と多いみたい。プラグだけでなく、電子機器の接点には気を使うべきだろう。トラブルの多くは接点不良から始まるので。

メンテ方法は簡単で、布切れで乾拭きするのが基本。汚れが目立つようなら、エタノールを少量つければ、かなりきれいになる。もっとひどくなると、研磨剤を使って磨くのもあり。ある程度厚いめっき処理がされているのが前提だが。もし金めっきだったら一発で剥がれてしまう。

まとめ

変換プラグを使うこと自体が邪道という気もするのだが、ひとつのヘッドフォンであれこれ対応する場合はやむを得ない。以前は標準プラグのモニターヘッドフォンMDR-CD900STを、標準からミニに変換するプラグを使って変換していた。これは最悪で、プラグが重過ぎて、機器のミニジャックを壊しかねなかった。そんなこともあり、現在はヘッドフォンのプラグをミニに変更して、必要に応じて標準プラグに変換して使っているというわけ。本来はヘッドフォンを最低2つ用意して、使い分ければよいのだが、ひとつであれもこれもという貧乏性的なやり方が、そもそもまずいのだなぁ。実は3つモニターヘッドフォンあるのだが、自分専用は現在MDR-CD900STだけという有様。

使っていると 150510

3年ほど使っているが、接触圧が強すぎることにより、ミニプラグのcanare F12の先はボロボロになってしまった。めっきは剥がれ、下地の真鍮が覗いている。実用上は問題ないが、こういう変換プラグはやっぱり使わないのが理想だわ。