LubuntuにAudacity2.0.4をインストール

LubuntuのSynapticからのインストールだとAudacityのバージョンは2.0.0と古いため、最新のAudacityのソースをダウンロードしてきて、ビルド、インストールしてみた。

古いAudacityがあればアンインストールする

共存もできるようだが、オプションをうまく設定しないとメニューで重なったりするので、必要がなければアンインストールした方が何かと混乱しない。

ビルドに必要な環境を整える

不足している以下のようなパッケージをSynapticなどからダウンロードする。ユーザの環境が様々なので何が不足するかはreadmeをよく読んだり、インストールしてみて、そのlogで判断したりする。

libwxgtk2.8(サイズは31MB程度)
CMake(libsoxrのビルドに必要)
libwxgtk2.8はSynapticからダウンロードした。CMakeは以下のようにターミナルからインストールした。
sudo apt-get install cmake

Audacityに必要なライブラリ等をインストールする。
sudo apt-get build-dep audacity


Audacityのソースをダウンロード

公式ページからソースファイルをダウンロード
http://audacity.sourceforge.net/download/source
ダウンロードされたファイルは圧縮されているので、これを解凍する。
audacity-minsrc-2.0.4.tar.xz
解凍すると下の名前のディレクトリが同じ階層にできる。
audacity-src-2.0.4 (DLサイズは5.3MB)

Audacityのインストール作業

解凍されたaudacity-src-2.0.4ディレクトリ内で以下を実行してmakeファイルを作る。オプションでMP3やAACのライブラリも付け加えている。
./configure  --with-ffmpeg   --with-lame

以下の作業はかなり時間がかかる。古いマシンで30分ぐらいかかった。
make

最後にインストールする。これは10秒程度で完了する。
sudo make install

流れとしては以上で、難しいことはないのだが、インストールするPCの環境を把握することが一番重要。実は一度インストールに失敗している。./configureで不足していたものがあったのに気づかずインストールしてしまった。起動はするもののデバイスが不明のままになっていた。そのときは、
sudo make uninstall
make distclean

と一度makeファイルも消去して、不足パッケージを入れてから./configureからやり直すとうまく行くと思う。

Audacityの起動

ちゃんとメニューにも登録され、そこから起動できる。Windows版と比較しても違和感はない。ただVSTプラグインが使えない。

バージョンの確認。ちゃんと2.0.4が確認できる。


設定ファイルの場所

~/.audacity-data
隠しファイルとしてこの場所に格納されている。リバーブの設定などはaudacity.cfg内に保存されている。

nyquistやLADSPAプラグインの場所

/usr/local/share/audacity
この中に入っているので、必要に応じて出し入れすればよい。

Focusrite Scarlett 2i2 も認識


ALSAはUSBオーディオデバイスのFocusrite Scarlett 2i2をちゃんと認識。簡単に利用することができる。ただしAudacityで再生録音のボタンを押すとプチっとノイズが鳴る。録音したものにノイズが入るわけではないので、問題はないのだが、やや残念なところ。
ちゃんと比較したわけではないが、Windowsと2i2の組み合わせよりもLubuntuと2i2の組み合わせのほうが音がクリアに感じる。PC側が行う作業なんて信号のやりとりだけだから音質が変わることはないと思っていたのだが、現実は違うようだ。ドライバ周辺が影響していると思われる。今後録音はLubunutuを使うことにした。

メニューが消える

Preferencesをいじった後などにメニューが消えたりする。LXDEとの相性問題かもしれない。その際ウィンドウサイズをいじるとメニューは復活する。

Audacity マニュアル 目次はこちら